その先へ...

 フィリップ・スタルクが内装をデザインしたパリのバカラミュージアムを訪れた時のことです。

 エントランスを抜けて受付へ上がる階段の所に、目や鼻、口の無いのっぺらぼうの彫刻の顔に、反対側から何か話している顔の映像だけをそののっぺらぼうの顔に当てている仕掛けがありました。(撮影禁止なので写真を載せることが出来ませんでした。説明不足ですいません)

 のっぺらぼうの顔に動きのある顔の映像を当て、あたかも彫刻がしゃべっているように見せるという、もうひとつの要素を取り込んで、空間にユーモアとサプライズを与えていたことに、なにか新しい空間の見せ方を感じました。これが普通に顔の掘ってある彫刻にマイクを取付け音を出したり壁面やスクリーン、モニターに映像を流していれば、こんな感動は無かったでしょう。

 「〜をイメージした」や「〜のように」といった考え方とは違う、そこにいたるまでの現象を空間に表現していくことが出来れば、そこにまた新しい空間が生まれてくるのではないかと思います。それはカタチになりにくいことかもしれませんが、それを超えれば空間デザインの先が見えてくる気がします。

 パリを訪れた際は、ぜひバカラミュージアムに立ち寄ってみてください。
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by imadesign | 2005-08-12 15:49 | diary
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