2つの名住宅建築。

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上の写真は山口文象設計、林芙美子記念館。下の写真は吉田五十八設計、旧倉田邸。どちらも日本を代表する建築家である。同時期にこの2つの建築を見学することが出来たのだが、林芙美子記念館は新宿区が買上げ、記念館として保存、一般に公開されている。一方旧倉田邸は極力現在の状態で使っていただける売却先を探しているが、このまま見つからなければ最終的には建物を取り壊し、一般的な不動産取引のように更地にされ、細かく分譲され売り出されてしまうだろうとのこと。2つは実に対照的な立場に立っている。

元々国や企業が所有している建築はその存在も大きいことから、再生、保存の声をよく聞くが、このような個人邸は,、たとえ高名な建築家が設計したとしても所有者の事情で維持管理出来なくなり、最終的には取り壊しのようなことになってしまう。本来であればこのような実際に人が暮らし、生活を育んできた住宅こそ後世に残し、積極的に公開することで、建築家は何を考え、どのように取り組んできたか、そして創ってきたかが、身をもって体験出来るのに非常に残念でならない。

東京駅が復元されたように、歴史的価値のある建物の保存、公開を住宅レベルまで裾野を広げていってほしいものである。新しいものを作り続けることも大事だが保存、公開によってまた違う日本が見えてくるのではないだろうか。
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by imadesign | 2013-01-12 14:08 | diary
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